
こんにちは!
薬剤師うさぎです!
薬剤師業務における三大禁忌の一つに「漢方薬のフィルムシートそのままに1つ取る」というものがありますよね。
今回はその「漢方薬のフィルムシートそのままに1つ取る」ということについて、その危険性や対処法について解説していこうと思います。
「え、別に良くない?」という人がもしいたらそれは重罪なので、必ず最後まで読んでくださいね。
もくじ
薬剤師の悲しいときから学ぶ医療安全[その③漢方薬のフィルムシートそのままに1つ取る人]


あーーーっ!! これはっ……!

ガタッ(椅子から転げ落ちる音)

ガクガクブルブル

ガクガクブルブル

これはそーとーヤバイやつですね

これはまさに薬剤師の三大禁忌のうちの一つ「漢方薬のプラシートを付けたまま一つ抜き去るやつ」であろう
紛うことなき重罪である

(せんぱいが静かに怒っている……!)
せんぱいに代わりこれがいかにヤバいか説明します!

まず、ほとんどの漢方薬は3包繋がりを1つとして、それが7つ重なって束になっています。
漢方薬は大体1日3回服用することが多いため3包繋がりが1日分で、それが7つで1週間分というわけですね。
そして、その束は透明のフィルムシートでまとめられているので、フィルムシートが付いていれば3✕7=21包あるということがすぐにわかるというわけです。
つまり、2週間分、計42包の処方であればフィルムシートが付いている束を2つ取ればピッキング終了となります。

そう……通常であれば……

そう、通常であればです。
ここでフィルムシートが付いたまま1つ(3包)抜かれていたとしたらどうでしょう……!
42包取ったと思ったら実は39包しか取っていなかった!
ということが起こりうるわけです。

恐ろしい……
ちなみに見た目ではほとんど区別が付かない模様

手で持ってもわからないんですよね……
めちゃくちゃ急いでいるときとかはスルーしてしまいがちです……

ちなみにこれが厄介なのは職場に一人でもこういうことをする人がいると、今後ずっとフィルムシートが付いていても7つあるか毎回チェックしないと怖くて払い出せなくなるということです

せっかく調剤を簡便にできるような仕組みなのに本当に勘弁である

漢方薬以外にもテープ剤などでも同じように束になっているものがあって、それでも同じことをする人が稀にいます

まじで許すまじ

短い文章に僕の言いたいことが全て詰まっています……!
すごい……ありがとうございます!

ありがとうございます!

Fizz先生の「薬の比較と使い分け」kindle版買いました!
すごくオススメです!

(露骨な宣伝)

しかしほんとに1枚抜く人って妖怪ですよね。薬剤師にあらず!

あらず!

ちなみにTwitterでいただいたコメントにて1包だけ切り取る人もいると知りました

1包だけ……!

片方から数えて7つある! おっけー!
と思っていたら実は反対側で1包切り取られていて20包しかなかったという事例があるみたいです

それはぴえん通り越してぱおんである

なんですかそれ?

ぴえんを通り越して……いやなんでもない

ぱおん……

なんにせよ束から取ったらフィルムシートは取る! ゼッタイ!
ということは法律で義務付けられるべきですね

破った人は懲戒免職である

(厳しい)
薬剤師の悲しいときから学ぶ医療安全[その③漢方薬のフィルムシートそのままに1つ取る人]のまとめ
- フィルムシートそのままに1つ(3包)取ってはいけない
- フィルムシートそのままに1包取ってもいけない
- 1つ取るときは必ずフィルムシートは取る
- 1包だけ取るときも必ずフィルムシートは取る

これを標語として全国の薬局に貼りましょう
一つ取るならシート取る。シート取らざるは人にあらず。
薬剤師うさぎ著「漢方等束医薬品調剤時の心得」

取り組む意義のある取り組みと言えよう