このたび「月刊薬事」や「調剤と情報」などでもおなじみの出版社であるじほう様より機会を頂き、本ブログを基にした書籍を出版することになりました。
題して
「薬メモ!〜臨床ギモンの解決ノート〜」
(2023年7月、各種書店にて販売開始!)
ブログでよく取り扱っている日々の業務で発生した薬の疑問を解決する記事をまとめて書籍化したものです。
内容について簡単にご紹介します。
(2023年7月23日 薬学の売れ筋ランキングで1位になっていました!)
もくじ
【お知らせ】ブログが書籍化します
経緯
2022年7月、じほうの編集者さんよりご連絡を頂きました。ブログを書籍化しませんか? と。
もともといつか書籍化できたら良いなあと思っていたので二つ返事で快諾し、書籍化への短いようで長い、長いようで短い旅が始まったのです。
どんな本?
「いわゆるペニシリンアレルギーにはどう対応すべき?」
「オピオイド鎮痛薬にはどんな違いがあるの?」
「芍薬甘草湯は1日6回でも7回でも飲んでいい?」
などなど、ブログでよく取り扱っている日々の業務で発生した薬の疑問、いわゆる「臨床ギモン」を解決する一連の記事を系統立ててまとめたものが本書です。
「薬剤師メモ(http://pharmacists-memo.blog.jp/)」、「薬剤師メモ2」合わせて200個以上の記事のうち半分以上はこういった感じのものだったので、書籍にするならこれが良いだろうと。
ただ、そのまま書籍にするには記述が足りなかったり根拠が弱かったり、参考文献が微妙だったり、情報が古くなっていたりでそのままでは掲載できなさそうなものが多かったので、結局ほとんど全ての記事を大幅に加筆修正しました。ほぼ一から新しく書き直したといっても過言ではないほど。
書籍化に際して新たに執筆した、いわゆる書籍限定記事も結構あります。
書名は「薬メモ!〜臨床ギモンの解決ノート〜」
インパクト重視でキャッチーな感じが良いのではという編集者さんの意見のもとクスメモ、ヤクメモ、クスリメモ、その他いろいろな案が出ましたが、最終的に「薬メモ」に。
副題の「臨床ギモンの〜」は編集者さんの案でもともとは別の言葉が後ろに付いていたのですが、私が「〜の解決ノート」を提案して無事ドッキングしました。
かいけつゾロリみたいでわりと気に入っています。
内容はとある薬剤師の方にお願いして監修してもらいました。
私のチカラだけではだいぶフニャフニャで心もとなかった原稿が、監修してもらったことでかなりキッチリしたものになったのではないかと思っています。
さらに執筆協力として何個かのトピックも書いてもらっています。これが大変勉強になるので、ぜひその部分だけでも読んでほしいです。
紆余曲折あり、上述したような臨床ギモンを「処方のギモン」、「病棟のギモン」の2つに大別して、メインとして25個のトピックを取り上げ、合間にショートショートとして短めのトピックを25個取り上げる構成となっています。
「処方のギモン」は調剤室で処方せんの内容から生じた疑問、「病棟のギモン」は病棟で医師や看護師さん、患者さんからの質問から生じた疑問を取り上げました。
メインはだいたい10〜15ページ、ショートショートは1〜2ページ。
単純計算でメイン約250ページ+ショートショート約25ページなので、300ページには収まるかなと思っていたのですが、せっせと書いたところ400ページを超えると告げられることに。
この雰囲気の本で400ページ超えはあまり良くないのではないだろうか? 読者に引かれるのではなかろうか? と思い書いた文章をちぎっては投げちぎっては投げなどした結果、最終的に365ページくらいに落ち着きました。
ただ、図やイラストもマシマシで文章ミッチリというわけではないので、厚さに反して比較的読みやすいのではないかと思っています。
追記
著者用のサンプルを頂いて実物を手にしてみましたが意外と厚くなかったです。
厚すぎず薄すぎずでちょうどいい厚さかもしれません。
本書の特徴
ズバリ「気軽に読める医学書」を目指しました。
イラストは看護師でイラストレーターで、Instagramで「からだずかん」というとてもわかりやすいイラスト×解剖生理学の連載をしていて何度かコラボ投稿させていただいた角野ふちさんにお願いしました。
こ、これが私……!
生き生きしております
えまって私ってばかわいい
大変良きかな
私のざっくりした依頼文からとんでもなく素敵なイラストをたくさん描いていただきました。
私のキャラクターのイメージと角野さんのイラストの雰囲気がすごくマッチしていて本当にお願いしてよかったと思っています。見ているだけで癒やされること間違いなしです。
もともと新人時代に仕事で生じたギモンや看護師さんからの質問で生じたギモンを解決するために書いていた記事が基になっているものが多いので、同じように若手の薬剤師さんや看護師さん、そして学生さんを主に対象として想定しています。
記述もわかりやすさを重視して、なるべく平易な表現を心がけました。
腰を据えて読む感じでは全くなく、小説や漫画を読むように気軽に読める感じになっていると思います。
至らぬ点は多々あると思いますが、ぜひたくさんの人に手にとってもらえると嬉しいです!
よろしくお願いします…!
書籍DATA
判型 | A5判 |
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発行日 | 2023年7月中旬 |
ページ | 376頁 |
定価 | ¥3,400(+税) |