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カリウム製剤はどうやって使い分けてるの?

塩化カリウムやグルコン酸カリウム、アスパラカリウムなど、カリウム製剤にはいくつかの種類があります。これらはどのように使い分けるべきなのでしょうか?

一般的に無機塩のカリウム製剤(塩化カリウム)はK+を細胞外にとどめやすく、Cl-を補うことによりアルカローシスを是正する作用があります。また、有機酸塩のカリウム製剤(L-アスパラギン酸カリウム、グルコン酸カリウム)はK+の細胞内移行性が高く、代謝段階でHCO3-を放出することにより代謝性アシドーシスを改善する作用があります1),2)。

そのため、不整脈があるなどの症候性の場合や、低クロール血症を伴った代謝性アルカローシスを伴う場合が多い急性期には塩化カリウムの投与が適している場合が多く、慢性的な低カリウム血症やアシドーシスを伴う場合であって緊急性がなければ有機酸塩のカリウム製剤の投与が適しているとされます1)。

これは理論上の話であり各製剤で直接ヒトでの吸収を検討した試験などはないようですが、知識としては覚えておくと良さそうです。

・参考文献
(1)安宅 一晃、牧野 淳監修:クリティカルケア薬 Essence & Practice, じほう, 2021
(2)木戸口慧, 西山成:カリウム製剤, 腎と透析 90(5): 748-752, 2021.

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