定時で帰りたいけど、なかなか帰れないよお
記録を書くのに時間がかかって夜遅くまで残業したり、記録を書くために休日出勤したりもしている
仕事ができる人はいいなあ。定時で帰る方法を教えてほしい
あなたはそんな風に思っていませんか?
定時で帰るためにはいくつかのポイントがあります。
仕事ができる、できないは関係なく、誰でもポイントを抑えれば定時で帰ることは可能です(※ただし自分の力ではどうしようもない場合は除きます)。
私は毎日定時で帰ることを心掛けています。
いわば絶対定時で帰るマンです。
そこで今回はそんな絶対定時で帰るマンである私が考える、定時で帰るためのポイントについて解説していこうと思います。
・定時で帰りたいのに残業してしまっている人。
・記録を書くために毎日長時間残業しており、休日出勤もしている人。
・定時で帰る方法を知りたい人。
薬剤師では記録を書くために残業している人が多いと思うので、そこに関することが多いかもしれません。
薬剤師、特に病院薬剤師は残業することを全くいとわない鉄人のような人が多いのですが(私見です)、そういう人ではなく「残業したくないけど残業してしまっている」人を対象に書いていきます。
もくじ
まず本題の前に定時で帰ることのメリットですが、自由に使える時間が増えるということに尽きると思います。
同じ仕事を10時間かけて終える人と8時間かけて終える人がいれば、やっていることは同じなのに後者のほうが2時間も使える時間が増えるわけです。
後者から見ると前者は2時間もの貴重な時間を無駄にしているように見えるかもしれません。
その2時間で勉強するも良し、趣味に使うも良し。
特に医療従事者は最新の事柄を勉強する必要があるので、日々情報のアップデートをするのはとても大切なことだということに異論はないでしょう。
仕事中に知らないことは適宜調べているから家に帰ってまで勉強する必要はないという人もいるかもしれませんが、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」というビスマルクの格言のように、経験からの学び(受動的な学び)より歴史からの学び(能動的な学び)のほうが得ることが断然大きいと私は思っています。
なので、できることなら早く仕事を終えるほうが良いですよね?
①定時で帰ることを意識する

さて、本題ですが、定時で帰るということは、すなわち定時で帰るということです(cv小泉進次郎)。
定時で帰るために絶対必要なのは「定時で帰ることを意識する」ことだと私は思っています。
つまりどういうことかというと、一言で言うと
定時で帰ることを意識すると、自然と定時で帰るために効率よく仕事するようになる
ということです。
この意識がないと、なんとなく目の前の仕事を順番に片づけていって、気が付いたら定時を過ぎている。そんなことになるのは必然と言えるでしょう。
フローチャートで示すと下のようになります。
これに対して、定時で帰る人は必ず定時で帰るということを強く意識しています。
ではなく、
なのです。
まず、定時で帰ることを決める。
定時で帰るためにどの仕事をどの順番でやるかを最適化するために脳をフル回転させる。朝一で一日のスケジュールを決める。
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〇〇時から△△時までセントラル業務があるから、それまでに□□を終わらせよう。
〇〇時から入院患者が来るはずだから、それまでの時間に△△をやろう。
セントラル業務が終わったら、残りの××に取り組もう。
基本的には自分の力では動かせない業務を抜いた時間に、パズルのように、できる限り効率良く残りの業務を埋めていく感じですね。
そうすれば何も考えていないときと比べて、自ずと仕事をこなすスピードは早くなっていくはずです。
「定時で帰るためにはどうすればよいか」
これは常に意識するようにしましょう。
仕事ができる人だから定時で帰れるのではなく、定時で帰ることを意識するから定時で帰ることができるのです。
いきなり定時は無理という場合でも、定時の1時間後など終わる時間は自分の中で必ず設定するべきです。
②明日できることは今日やらない

当直中などに、残業している人が何をしているのか見ていると「それ、明日でも良くない?」と思うことがあります。
これは日中でも同じことが言えます。
もちろんその人の事情などもあるので一概には言えませんが、明日できることは明日やる、というのが定時で帰るためには重要となってきます。
その記録は今日書く必要ありますか?
その薬は今日配薬する必要ありますか?
もちろん今日やることが終わったのであれば、明日定時で帰るために明日以降の仕事を片付けるのはむしろすべきです。
ただ、今日他にやることが終わっていないのに、明日の仕事を先にやるのは間違っているでしょう。
①とも関連しますが、定時で帰るためには優先順位を付けて順序だてることが大事と言えます。
③こだわりすぎない

たまに人の記録を見ていると、アセスメントに改行無く10行くらいびっしりと書いている人がいます。
一見すごいなあと思うのですが、内容を見てみるとただ教科書的な自分の知識を羅列しているだけとか、あまり関係ないことを書いていたりとか、独りよがりだったりとか、
ただの自己満足なのではないかと思ってしまうこともよくありました。何より見にくいですし。
ガイドラインの診断基準などは記録に書く必要は全くありませんよね。
他の人が見やすい記述というのを心掛ければ自然と簡潔になっていくはずです。
シンプルイズベター。
だらだら書くのに比べて所要時間も減ります。
病院にはいろんな人が入院してきます。
病棟に上がった直後は私も検査入院など短期の入院がわかっている人に対して、すごいアセスメントを頑張ったり、持参薬の分析をしたりしていました。
でも、頑張って記録を書いてもたいていすぐ退院してしまいますし、持参薬のアセスメントをして何か問題があることがわかってもたいてい「すぐ退院するし退院してから前医で調整してね」となってしまいます。
頑張ってアセスメントをすることは悪いことではありませんし勉強にもなるので最初は良いかもしれませんが、もっと頑張って、時間をかけてアセスメントをするべき患者さんというのは他にいるはずです。
これは決してすぐ退院する患者さんには適当で良いということではありません。
定時で帰るということを念頭に置くならば、限られた時間をそういった患者さんにしっかりと時間をかけられるように、メリハリをつけることを意識するべきだと思います。
④コピペ、テンプレを活用する

コピペ、テンプレはフル活用しましょう。
仕事が早い人はみな必ず使っている印象です。
算定用の定型文などはしっかりとした定型文を作っておけば、その定型文を使った方がクオリティが上がると思うのでむしろ望ましいと言えます。
得てしてそういうところは一から書いたとしても、似たり寄ったりなものになるでしょうし。
医者のカルテはコピペしたものに何か付け加えていくスタイルのものが多い印象がありますが、薬剤師もそんな感じがベストだと思っています。
コピペを忌避する人は少なからずいますが、そのままコピペすることが問題視されるだけであって、コピペした上で書き加えたり更新したりすれば全く問題ないはずです。
コピペは決して手抜きではありません。
コピペできるところはコピペしてその他の部分をしっかりアセスメントすることで、コピペできるところをわざわざ手書きする人に比べて、アセスメントにかける時間が取れ自ずと質も上がるはずです。
また、テンプレートも活用するようにしましょう。
記録を一から書くと、時間がかかるだけでなく書くべき項目を書き漏れたりする恐れがありますが、書くべき項目をあらかじめテンプレートとして作っておくと時間も省略できますし書き漏れる心配もありません。
私はいい感じのテンプレートを使っている医師のカルテを真似して、自分でテンプレートを作って毎回使っていました。
書く内容をテンプレートに載せておけばあとはその空欄を埋めていくだけなので、1から書いていくより断然早いです。
毎回何を書こうかと内容を考える必要もありません。
⑤人のふりをみる

かつての私の同期はよく薬剤部でひまそうにしている人を見つけては長時間雑談しているのに毎日夜遅くまで残業していて、なんだかなあと思っていたことがあります。
定時で帰るなら雑談するなと言いたいわけではありませんが、定時で帰る人はその部分においても①で説明したようにメリハリを付けて優先順位を決めているので、長時間だらだらとすることはないと思います。
「人のふりみてわがふり直す」ということわざがありますが、定時で帰っている人はどんな行動をしているのか観察してみましょう。
直接インタビューするのも良いでしょう。定時で帰る人は定時で帰る方法を持っていてそこに誇りを持っているはずなので、嬉々として教えてくれるはずです。
そう、私がこんな記事を書いているように。
私は当直中など暇な時間によく他の人の書いた記録を見ていました。
他の人はこんな内容で記録を書いているんだ、算定を取っているんだというのがわかることで、自分の記録にも生かすことができます。
定時で帰っている人はコピペを活用しているはずです。微妙なところは反面教師として、良いところはどんどん自分にも取り入れて糧としましょう。

- 定時で帰ることを意識する
- 定時で帰るためにはどうすべきか常に考える
- 明日できることは今日やらない
- 明日できることは明日やる
- コピペ、テンプレを活用する
- こだわりすぎない
- 人のふりをみる
- 定時で帰っている人を観察する。
定時で帰るために参考になるかもしれないことを書いてみました。
いきなり定時で帰るのは難しいという場合でも、これらのことを意識すれば少なくとも残業時間の短縮の一助にはなると確信しています。
まだまだぬるいッ、私のほうが良い定時帰宅テクがある……!
という人がいればコメント欄でぜひ教えてください。