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【おすすめ本】「ビジアブで読み解く! 薬剤師の仕事に役立つ臨床論文50」を読んで得られたことを3つ書いてみた

2019年10月発売の「ビジアブで読み解く! 薬剤師の仕事に役立つ臨床論文50」

汝、薬剤師におすすめの本を3つ挙げよ」と言われたら迷わず選ぶであろう1冊です。

一言で言うとめちゃくちゃ良かったのですが、読んだ感想と個人的に読んで良かったと思った点を3つ書いてみました。

「ビジアブで読み解く! 薬剤師の仕事に役立つ臨床論文50」出版社内容情報の引用

薬剤師の仕事に役立つ臨床論文50本を、臨床試験の内容や流れが一目で分かる「ビジュアル・アブストラクト(ビジアブ)」を使って丁寧に解説

患者さん(5歳)のお母さん「子どものアトピーの薬、ステロイドと保湿剤が出たのだけれど、どっちを先に塗ればいいの」?

医師「投与中の降圧剤を同効薬に切り替えたいんだけど、用量はどうすればいいかな」

薬剤師が患者さんの疑問、医師からの問い合わせに答える上で、拠り所になりそうな臨床論文50本を選りすぐり、丁寧に解説しています。

50本すべての解説に「ビジュアル・アブストラクト(ビジアブ)」を付けました。ビジュアル・アブストラクトは近年、欧米で話題になっている論文要旨の視覚的な表現方法です。臨床試験の内容や流れが一目でわかります。

出版社内容情報

ビジアブとはなんぞや?

ビジアブとは。

上記説明文にも書いてありますが、ビジアブとは近年欧米で広がっているという論文の概要を図や絵などで視覚的にまとめた表現方法です。

NEJMやBMJなど世界的な雑誌にも色々なスタイルのビジアブが掲載されているようです。

ビジュアル・アブストラクト、縮めてビジアブ。

文章で読むとなんだか小難しくてよくわからなくなりがちな論文も図で表されることでとたんにすんなりと理解できるようになることうけあいであり、初めて知ったときはこんな表現方法があるのか、とたいへん衝撃を受けました。

「ビジアブで読み解く! 薬剤師の仕事に役立つ臨床論文50」の特徴

本書には臨床論文が50本掲載されていますが、なんと!すべての論文に対してビジアブがついています。

このビジアブがたいへんわかりやすく、上から順番に目を通すことで臨床試験の内容や流れが一目でわかるようになっています。

また、ビジアブを載せて終わりではなくビジアブとは別に詳細な解説をしてくれており、その文章がとてもユーモアにあふれて読んでいて楽しいです。

筆者のウェブサイトでたくさんビジアブが公開されているのを最近発見したのでリンクを貼らせていただこうと思います。

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薬剤師うさぎ

もとの論文のページを見たら英語ばっかりでくらくらしたけど、ビジアブになるとすごくわかりやすくて読みやすい!

「ビジアブで読み解く! 薬剤師の仕事に役立つ臨床論文50」を読んで得られること

統計用語が学べる

上述したようにビジアブと解説がすごくわかりやすいのですが、論文なのでリスク比とかオッズ比とか95%信頼区間とかp値などの統計用語はもちろん出てきます。

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薬剤師うさぎ

統計用語は大学で勉強したけど、よくわからなくて苦手意識が強いでござる……

という人はたくさんいると思います。かくいう私もそうでした。

そんな私のような人にも心配はいりません。本書にはコラムで統計用語が非常にわかりやすく解説されています(解説コラムだけで10本もあります)。

ビジアブの解説文もそうですが、こちらも文章がとても読みやすく、かつ面白い。

教科書で読んだときはよくわからなかった統計用語がかなり理解できたような気がしています。

多種多様な臨床知識が学べる

本書に掲載されている論文は循環器疾患、耳鼻咽喉科、内分泌疾患、整形外科疾患、皮膚疾患、泌尿器疾患、精神疾患、感染症から食事・生活習慣に至るまで様々な分野・種類のものが選ばれています。

選ばれている論文は絶妙にそれは知らなかったというものばかりでそういった色々な分野の論文を読むことができ、臨床で役立つ知識を得られるとともに薬剤師としての視野を広げることもできます。

論文を読みたくなる。ビジアブを描きたくなる。

これがこの本のすごいところ、この本を読んでよかったと一番思うところです。

論文の解説を読んでいる、ビジアブを眺めているだけで気付いたときにはかなり自分でも論文を読んでみたくなる、ビジアブを書いてみたくなるという気持ちにさせられます。

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薬剤師うさぎ

うーん、たしかに論文読みたくなったけど、論文を読める人はみんな英語ペラペラなんでしょ?

と思っている人はたくさんいると思います。かくいう私もそうでした。

しかし、筆者は「Google翻訳めっちゃ使っている」とのことで、英語ぺらぺらじゃなくてもいいんだ、Google先生に頼っていいんだと勇気づけられた気がしています。

掲載された論文50本のタイトルだけを見ても、こんなに様々なテーマについての論文が世に存在しているんだということに気付かされ、純粋に知的好奇心が刺激されまくります。

まだ50本の解説すべてをじっくりと読んだわけではないですが、それでも一通り読み終わったあとには

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薬剤師うさぎ

論文、読みたい!ビジアブ、書きたい!

という気持ちに自然となっていました。

ビジアブ、書いてみました

ということで、はやる気持ちを抑えきれずビジアブ、書いてみました。

はじめてのビジアブ

論文は読みやすそうなものを選びました。

ビジアブは本書に載っているものを参考にして書いてみましたが、シンプルなので真似しやすかったです。自分としては結構いい感じに書けたのではと思っています。スペースが余ってしまい困ったのでとりあえずイラストを描いてみました。

このビジアブを前のブログに載せたところ、なんと筆者の菅原鉄矢先生のブログで取り上げていただいて、とても嬉しかったです。

ただ、横向きだと両端にどうしてもスペースが余ってしまって、縦向きのほうが良かったかなあと思っていました。

そこで、縦向きに描き直してみました。

どうでしょうか? 縦のほうがなんとなくスペースを有効に使えてスッキリした感じがします。

まとめ

50本の論文がビジアブでわかりやすく読めて臨床で役立つ様々な知識を手に入れることができ、自分でも論文を読んでみたくなるという素敵な本書。

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薬剤師うさぎ

これで3200円(税抜)は安いでござる……!

ビジアブの魅力に取り憑かれたので、今後たくさん論文を読んでたくさんビジアブを書いてブログにUPしていきたいと思います。

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